この時計を一度手にした者は「ジャンボリー ジャンボリ ジャンボリ〜」とどうしても口ずさんでしまう(誤解？) その名も"Jamboree"。 そうです、Jamboreeはボーイスカウトのキャンプ大会のこと。世界大会は1920年より約4年おきに開催され現在まで続いています。日本の地域大会としては1956年に軽井沢で第1回ジャンボリーが開催。昭和30年代のボーイスカウトブームが大きく盛り上がっていくことになります。そんなコンセプトの元、防水又は防塵を特徴としたフィールドウォッチの先駆けとして1959年に登場しました。日本に於いてはSEIKOがローレル・アルピニストをリリースしたちょうどその頃です。 Longinesのペットネームはすぐに思い浮かぶだけでもflagship conquest admiral Silverallow などなどございます。Jamboreeも数種類が確認できますが、ケース形状で分類するとスクリューバックとスナップバックの2種類が存在します。当時の広告を参照すると本機のようなスナップバックは防塵をスクリューバックは防水を売りにしていたようです。精悍なデザインのアプライドインデックスは全体的に長く伸びやかに、12.3.6.9時は楔型。またアルファハンドの長短針が個性的です。 搭載機械はcal.280 手間を惜しまず作られたチラネジ天輪の手巻機械。この時代のロンジンらしい優美な曲線を描く面取された地板にゴールドシャトン留のルビーが美しく輝いています。そして消えやすい裏蓋の5連の鎖が綺麗に残っているのです！これは湿気や埃、衝撃などからガードするイメージのロゴでした。 シリアルナンバーから1959年〜1961年の間の製造。SSケースは竜頭含まず約35mmラグ巾約18mm。ラグ脚の間隔を先端へ向かって細く絞ったオールドロンジンらしいデザイン。 ケースは洗浄済。当然ながら経年なりの劣化や風防のキズ小ヒビなどあります。 もうなかなか出てこない一本です。 ●機械の状態: 現在のところ、手巻で一杯に巻いてから机に平置き24時間後に分単位の誤差無く稼働しております。しかし製造から60年以上経過しています。運送時の振動や温度差などでも機嫌を損ねて動かなくなることもあり得ますので稼働状況は一切保証出来ません。 検)OMEGA LONGINES IWC アルピニスト